地域連携推進会議の自治体別の様式・提出ルール一覧(札幌市・横浜市・大阪市など19自治体)
公開日:2026年9月26日 最終更新日:2026年9月26日
作成:Renkei 編集部(運営:Qalbra)
地域連携推進会議の様式は、自治体ごとに違う?
多くの自治体は、国の手引きと参考様式を案内しているだけです。ただし、札幌市・横浜市・広島市・熊本市のように、独自の様式を用意したり、市への提出を求めたりしている自治体もあります。まず、事業所を指定した自治体のページを確かめてください。
厚生労働省の「地域連携推進会議の手引き」は、構成員に就任を頼むときの参加依頼文と参加承諾書のひな形を、別冊の資料編(資料5)に載せています(手引き p.12)。今回調べた自治体の多くは、この手引きと参考様式を自分のページに載せて、事業所に案内しています。
一方で、事業所に直接かかる運営のルールは、国の基準をもとに、都道府県(政令市・中核市)が条例で定めます。地域連携推進会議の規定は、条例を定めるときに「従うべき基準」とされています(指定基準 第1条第11号)。国の枠組みは同じでも、様式や市への報告、職員の出席の扱いは、自治体ごとに上乗せや運用の違いがあります。
このページでは、グループホームの多い都道府県と政令市を中心に、19自治体の公式ページを2026年9月26日に確かめ、違いを一覧にしました。自治体のページは予告なく変わることがあります。実際に手続きをする前に、必ずリンク先の最新の情報を確かめてください。
自治体ごとに違うのはどこ?
おもに4つです。独自の様式があるか、自治体への提出・報告が要るか、開催前の連絡や職員の出席をどう扱うか、自治体独自の Q&A があるか、です。
- 独自の様式:議事録や訪問記録を、自治体が作った様式で書くよう求めている場合があります(札幌市の様式1・様式2など)。
- 自治体への提出・報告:会議の後に、議事録や報告書を市に出す必要がある場合があります。反対に、報告は要らないと明記している自治体もあります(福岡市)。
- 開催前の連絡・職員の出席:日程が決まったら市に連絡する、職員に出席を頼むなら何か月前まで、といった期限を決めている自治体があります。職員は原則として出席しない、としている市もあります。
- 自治体独自の Q&A:事業所から寄せられた質問への回答を、PDF で公開している自治体があります。国の手引きに書かれていない細かな扱いは、ここに書かれていることが多いです。
どの自治体のページを見ればいい?
様式と提出のルールは、事業所を指定した自治体(指定権者)のページで確かめます。職員の出席の頼み方は、事業所がある市町村のページも確かめます。
構成員に入る「市町村の担当者」は、利用者の支給決定をした市町村ではなく、事業所がある市町村の担当者です(令和6年度報酬改定Q&A VOL.1 問49)。そのため、指定権者と、出席を頼む市町村が別になることがあります。
たとえば東京都足立区は、区の職員に会議への出席を頼む場合は、開催の2か月前までに連絡するよう求めています(足立区の公式ページ)。こうした決まりは、指定権者のページではなく、事業所がある市町村のページに書かれています。
| 確かめる先 | 確かめること |
|---|---|
| 指定権者(事業所を指定した都道府県・市) | 独自の様式、議事録や報告書の提出、自治体の Q&A、第三者評価で会議に代えるときの扱い |
| 事業所がある市町村 | 構成員として職員に出席を頼めるか、頼むなら何か月前までに、どこへ連絡するか |
自治体別の一覧表
19自治体の、独自の様式、自治体への提出・報告、開催前の連絡・職員の出席、Q&A の有無です(2026年9月26日時点)。
自治体名は、それぞれの公式ページへのリンクです。「―」は、公式ページに定めや案内が見当たらなかったことを表します。国の手引きどおりに進めればよい、という意味ではありません。
| 自治体 | 独自の様式 | 自治体への提出・報告 | 開催前の連絡・職員の出席 | Q&A |
|---|---|---|---|---|
| 東京都都道府県 | ― | ― | ― | ― |
| 大阪府都道府県 | ― | ― | ― | ― |
| 愛知県都道府県 | ― | ― | ― | ― |
| 埼玉県都道府県 | ― | ― | ― | ― |
| 千葉県都道府県 | ― | ― | ― | ― |
| 栃木県都道府県 | ― | ― | ― | ― |
| 福岡県都道府県 | ― | ― | ― | ― |
| 札幌市政令市 | 議事録(様式1)・施設訪問記録(様式2)(Excel) | 様式1・様式2を、年度末に体制届とあわせてスマート申請で提出 | 市が選んだ施設の会議に出席し、選ばれた施設には市から連絡がある | よくある質問(PDF) |
| 仙台市政令市 | ― | ― | 区の担当者への出席依頼は、開催の1か月前までに | ― |
| さいたま市政令市 | ― | ― | ― | ― |
| 横浜市政令市 | 取組計画書・実施状況報告書(Excel)、参加依頼文(横浜市版、Word) | 会議の後に実施状況報告書を、電子申請・届出システムで提出 | ― | ― |
| 名古屋市政令市 | ― | ― | ― | ― |
| 京都市政令市 | ― | ― | ― | ― |
| 大阪市政令市 | ― | ― | ― | 質問に対する回答 VOL.1・VOL.2(PDF) |
| 神戸市政令市 | ― | ― | 希望があれば、可能な範囲で市職員が出席(原則1名) | 地域連携推進会議に関するQ&A(PDF) |
| 広島市政令市 | 開催等状況報告書(Excel) | 会議と見学の両方を終えてから、おおむね1か月以内に開催等状況報告書を提出 | 市職員は、原則として会議・見学に出席しない | ― |
| 福岡市政令市 | ― | 不要(運営指導のときに確認) | 市職員は、原則として会議に出席しない | グループホーム向け・障がい者支援施設向けの Q&A(PDF) |
| 熊本市政令市 | 議事録(Word・Excel)と記載例 | 会議の後、速やかに議事録を提出 | 市が選んだ施設は、会議の1か月前までに開催通知を送る | ― |
| 船橋市中核市 | 進行例(Word) | ― | 日程が決まったら、原則1か月前までに市へメールで連絡 | ― |
東京都・大阪府・愛知県・埼玉県・名古屋市・さいたま市などは、国の手引きや参考様式を載せて案内しています。東京都は、都が作った概要資料と説明動画もあわせて載せています。
独自の様式がある自治体は?
今回調べた中では、札幌市・横浜市・広島市・熊本市・船橋市が、自治体で作った様式や書式を載せています。とくに札幌市・横浜市・広島市・熊本市は、その様式を使った提出を求めています。
札幌市:議事録と施設訪問記録の様式
議事録(札幌市様式1)と施設訪問記録(札幌市様式2)の Excel 様式を用意しています。どちらも年度末に市へ提出します。施設訪問記録は市に提出するものですが、公表する義務はない、としています(札幌市の公式ページ)。
横浜市:取組計画書と実施状況報告書
会議の開催状況を書く実施状況報告書(Excel)と、横浜市版の参加依頼文(Word)を用意しています。新しく事業所を設けた事業者などが、地域との関係づくりから始める場合は、取組計画書(Excel)を出します(横浜市の公式ページ)。
広島市:開催等状況報告書
会議と施設の見学の実施状況を書く「開催等状況報告書」(Excel)を用意しています。事業所で記録の様式を決めている場合は、その記録を添付すれば、報告書の一部(項目1・2)の記入を省略できます。ただし、報告書に書く事項が、その記録にすべて含まれている場合に限ります(広島市の公式ページ)。
熊本市:議事録の参考様式と記載例
議事録の参考様式を Word と Excel で用意し、記載例も載せています。作った議事録は、市に提出します(熊本市の公式ページ)。
船橋市:会議の進行例
国の参考様式に加えて、市が作った会議の進行例(Word)や、依頼文書・チラシを載せています(船橋市の公式ページ)。
議事録に何を書くか、個人が特定されないようにどう書き換えるかは、自治体の様式を使う場合も同じです。記入例は「地域連携推進会議の議事録の書き方」にまとめています。
市への提出・報告が必要な自治体は?
札幌市・横浜市・広島市・熊本市は、会議の後に議事録や報告書を市に提出するよう求めています。福岡市は、市への届出や報告は必要ない、としています。
| 自治体 | 出すもの | 時期 | 方法 |
|---|---|---|---|
| 札幌市 | 議事録(様式1)・施設訪問記録(様式2) | 年度末に、体制届とあわせて。加算の算定状況に変更がなくても出す | スマート申請(受付フォームや期限は年度末ごろに市から通知) |
| 横浜市 | 実施状況報告書 | 会議の後 | 電子申請・届出システム |
| 広島市 | 開催等状況報告書 | 会議と見学の両方を終えてから、おおむね1か月以内 | メール |
| 熊本市 | 議事録 | 会議の後、速やかに | 障がいサービス課へ提出 |
福岡市は、Q&A で「福岡市への届出や報告は必要ありません」と答え、開催状況や記録、公表は運営指導のときに確かめる、としています(福岡市の公式ページ)。
市への提出が要らない自治体でも、会議での報告・要望・助言などを記録し、その記録を公表することは、国の基準で決まっています(指定基準 第210条の7第4項、手引き p.14)。公表の方法は「議事録の公表方法」で説明しています。
開催前の連絡や、自治体の職員の出席は?
国は、市町村の担当者の出席は「可能な範囲」でよいとしています(Q&A VOL.1 問48)。事前に連絡する期限や、職員が出席するかどうかは、自治体によって違います。
- 船橋市:日程が決まったら、原則1か月前までに、市の障害福祉課にメールで連絡します。
- 仙台市:区の担当者に出席を頼むときは、開催の1か月前までに相談します。市の担当者に、会議の進行や総評は求めないよう呼びかけています。
- 熊本市:市が毎年度、職員が出席する施設を選んで連絡します。連絡を受けた施設は、会議の1か月前までに開催通知を送ります。構成員の「市町村の担当者」は、各区の福祉課ではなく、市の障がいサービス課の職員です。
- 札幌市:市が選んだ施設の会議に、市の職員が出席します。選ばれた施設には、市から連絡があります。
- 神戸市:市職員の出席は必須ではありません。事業所の希望があれば、可能な範囲で出席し、人数は原則1名です。
- 広島市・福岡市:職員は、原則として会議に出席しません。
国の手引きも、構成員の都合を確かめたうえで、会議の日程は開催の1か月前までに決めることが望ましい、としています(手引き p.12)。足立区のように2か月前までの連絡を求める市町村もあるので、職員の出席を頼みたい場合は、早めに日程を決めておくと安心です。構成員への依頼には、「参加依頼文・参加承諾書テンプレート」を使えます。
ほかに、国の手引きと扱いが違う点は?
会議と住居訪問を同じ日に行えるか、新しい事業所の猶予などで、自治体独自の扱いがあります。
- 会議と訪問を同じ日に行う:国の手引きは、訪問日は会議の開催日以外にする、としています(手引き p.11)。札幌市は、同日に行う方が効率的な場合などは、会議と施設訪問を同じ日に行ってもよい、としています。
- ほかの事業所との合同開催:会議は、指定を受けた事業所ごとに開きます(手引き p.6)。福岡市の Q&A も、ほかのグループホームとの合同開催について「事業所ごとに開催する必要があります」と答えています。
- 新しい事業所の関係づくりの期間:横浜市は、新しく事業所を設けた事業者などが、3年をめどに地域との関係づくりに取り組む場合、その取り組みを、年1回以上の会議と見学に代わるものとして扱います。取組計画書の提出が必要です。
会議そのもののルール(構成員、開催回数、住居ごとの訪問など)は、「地域連携推進会議とは?」で国の手引きにもとづいて整理しています。
一覧にない自治体は、どう調べる?
指定権者を確かめ、「地域連携推進会議」と自治体名で検索して、自治体のページと、そこにある通知・Q&A の PDF を読みます。
- 事業所の指定をした自治体(都道府県・政令市・中核市)を確かめます。
- 「地域連携推進会議 + 自治体名」で検索し、自治体のサイトにあるページを開きます。専用のページがなく、障害福祉の事業者向けのページや、集団指導の資料の中に載っていることもあります。
- ページだけでなく、リンクされている通知や Q&A の PDF も開きます。札幌市・熊本市・仙台市のように、提出や出席のルールが PDF の中にだけ書かれていることがあります。
- 事業所がある市町村のページも確かめ、職員に出席を頼むときの連絡先と期限を見ておきます。
- それでもわからないときは、指定権者の障害福祉の担当課に問い合わせます。
今回調べた中にも、地域連携推進会議についての専用のページが見つからない自治体がありました。その場合も、最終的な判断は指定権者の指導に従ってください。
Renkei でできること
Renkei では、地域連携推進会議の議事録と住居ごとの訪問記録を、画面で作って編集できます。印刷や PDF での出力もできます。自治体から様式が指定されている場合は、Renkei で整理した内容を、その様式に転記したり、添付したりして使えます。
出典・参考資料
- 厚生労働省「地域連携推進会議の手引き」(p.4、p.6、p.11、p.12、p.14)
- 指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第171号)(第1条第11号、第210条の7)
- 令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.1(問48・問49 p.18)
制度に関する記載は、厚生労働省の資料等をもとに整理したものです。実際の運用や基準を満たしているかどうかの最終的な判断は、指定権者(都道府県・市)の指導に従ってください。