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地域連携推進会議の議事録の書き方(記入例・公表用の概要版つき)

公開日:2026年9月25日 最終更新日:2026年9月25日
作成:Renkei 編集部(運営:Qalbra)

議事録はいつ、だれが作る?

会議の後、速やかに事業所が作ります。作った議事録は、参加した構成員に内容を確認してもらいます(手引き p.14)。

厚生労働省の「地域連携推進会議の手引き」は、会議で事業所が行った報告と、構成員から受けた要望や助言などについて、議事録を作ることを求めています(手引き p.14)。国の指定基準(事業所の運営のルールを定めた省令)も、会議での報告・要望・助言などの記録を作り、その記録を公表することを定めています(指定基準 第210条の7第4項)。

手引きが示す準備から公表までの流れでは、「会議開催」の次が「議事録作成」、その次が「議事録・資料公表」です(手引き p.12)。議事録を作り、構成員に確認してもらってから、公表します。

手引きの言葉は「速やかに」です。話し合いの内容を覚えているうちに下書きを作っておくと、構成員に確認を頼むときにも、やりとりが短くすみます。

構成員の確認を記録に残す

確認を頼んだ日、確認が済んだ日、受けた修正の内容を控えておきましょう。公表した議事録が、構成員の確認を経たものであることを、あとから示しやすくなります。

会議そのものの概要(対象、構成員の選び方、開催回数、住居への訪問)は、「地域連携推進会議とは?」で整理しています。

議事録に書くことは?

会議で事業所が行った報告と、構成員から受けた要望や助言を書きます(手引き p.14)。要望や助言に事業所がどう対応するかも書いておくと、読む人に伝わりやすくなります。

手引きの議事次第の例には、利用者の日常生活の様子、経営状況の報告、BCP(業務継続計画)の策定状況、虐待・事故・ヒヤリハットの報告などの議題が挙げられています(手引き p.8)。議事録の「報告」の欄には、こうした議題ごとに、事業所が伝えたことの要点を書きます。

読む人にわかりやすいように、次のような項目で整理するとよいでしょう。項目の並びは一例です。

項目書くこと
開催日時年月日と、始まりと終わりの時刻
開催場所住居の共用スペース、公民館など。オンラインで開いた場合は、そのことも書きます。
出席者名前ではなく、構成員の区分(利用者、利用者家族、地域の関係者、市町村の担当者など)と人数。事業所の出席者も人数で書きます。
事業所からの報告議題ごとに、報告した内容の要点
構成員からの意見・質問要望、助言、質問と、その場での事業所の答え
今後の対応意見を受けて、事業所がこれから取り組むこと
次回の予定次の会議や、構成員による住居への訪問の予定

出席者を名前ではなく区分と人数で書くと、構成員の個人情報も守れます。手引きは、議事録を作るときに、利用者だけでなく構成員の個人情報も守るよう求めています(手引き p.14)。

個人が特定されないようにするには?

名前は「利用者A」「家族A」のように置き換え、名前以外でも個人がわかる記述は削ります。手引きは、個人が特定される部分を議事録から削除するなどの配慮を求めています(手引き p.14)。

次の表は、書き換えの例です(架空の例です)。

書き換え前書き換え後
山田花子さんが、地域の清掃活動に参加した。利用者Aさんが、地域の清掃活動に参加した。
佐藤さん(ご家族)より、夜間の見守り体制について質問があった。家族Aより、夜間の見守り体制について質問があった。
2号棟の唯一の女性入居者が、夜間に転倒した。入居者1名が、夜間に転倒した。

1つ目と2つ目は、名前を書かない例です。家族の名字からも、どの利用者の家族かがわかってしまうため、置き換えます。

3つ目は、名前がなくても個人がわかってしまう例です。「2号棟」と「唯一の女性入居者」を組み合わせると、誰のことかがわかります。住居の名前、性別、年齢、人数、具体的な病名や行動、日付なども、組み合わせると個人の特定につながることがあります。議事録は地域の方も読みます。近くに住む人にとって手がかりにならないかを考えて書きます。

会議では、虐待や事故、ヒヤリハット(事故には至らなかったものの、ひやりとした出来事)の事例を共有することがあります。手引きは、会議に出席する利用者が関係する事例を共有するときは、事前に本人の了承を得て、資料や説明で個人が特定されないように配慮するよう求めています(手引き p.9)。議事録でも、事例は個人がわからない書き方にします。

会議の資料にも、個人名や、個人が特定される情報を書かないことが求められています(手引き p.10)。資料の段階から「利用者A」のように書いておくと、議事録に写すときの手間も減ります。

詳しい議事録と「概要」のどちらでよい?

手引きでは、議事の詳しい内容を書いた議事録ではなく、会議結果の概要をまとめたものでもよいとされています(手引き p.14)。

議事録は公表するものです。手引きは、ホームページや広報誌への掲載、事業所内の掲示など、多くの方が見られるように広く公表するよう求めています(手引き p.14)。発言を一つひとつ書き起こした議事録は長くなり、読む人にとってわかりにくくなります。個人がわかる言葉も残りやすくなります。

そこで、公表には、報告・意見・今後の対応を短くまとめた「概要版」を使う方法があります。個人情報が書かれた資料や、議事録を作るためのメモは、事業所の中で管理します。個人情報が書かれた資料は、会議が終わったら回収するなどの配慮が求められています(手引き p.10)。議事録といっしょに公表する資料(手引き p.12)も、個人名や個人が特定される情報を書かないようにします(手引き p.10)。

どちらの形で作る場合も、個人が特定される部分は削除し、参加した構成員に内容を確認してもらいます(手引き p.14)。グループホームの場合、会議での報告などの記録は、5年間保存します(解釈通知。基準の読み方を示した国の通知です)。

記入例

次は、架空のグループホームの議事録(公表用の概要版)の記入例です。実在の事業所や人物とは関係ありません。

令和8年度 第1回 地域連携推進会議 議事概要

開催日時 令和8年7月12日(日)14:00〜15:30
開催場所 こもれび1号棟 共用スペース
出席者 利用者 1名、利用者家族 1名、地域の関係者(自治会役員)1名、福祉に知見のある人 1名、市町村担当者 1名、事業所 2名

1. 事業所からの報告

  • 今年度の入居状況と、日中活動の様子を報告した。
  • 利用者Aさんが、地域の清掃活動に参加した様子が報告された。
  • 虐待防止委員会(6月開催)の検討内容と、職員研修の予定を報告した。

2. 構成員からの意見・質問

  • 家族Aより、夜間の見守り体制について質問があった。事業所から、現在の夜間支援の体制を説明した。
  • 自治会役員より、秋の防災訓練への参加の呼びかけがあった。

3. 今後の対応

  • 秋の防災訓練に、利用者・職員が参加する方向で調整する。
  • 構成員による住居訪問(2号棟・3号棟)を、年度内に実施する。

この記入例は、Renkei の「公表ページの見本」に載せている文面と同じです。見本ページでは、2回分の議事概要を、公表ページと同じ形で見られます。

記入例では、次の点に気をつけています。

  • 出席者は、名前ではなく、構成員の区分と人数で書いています。
  • 利用者と家族は「利用者Aさん」「家族A」と書き、名前を出していません。
  • 地域の関係者は「自治会役員」のように、役割で書いています。役割でも個人がわかる場合は、区分だけにします。
  • 構成員からの質問には、事業所がその場でどう答えたかを添えています。
  • 「今後の対応」に、意見を受けて事業所が取り組むことを書いています。

公表の前に確認すること

構成員の確認、名前が残っていないか、個人がわかる組み合わせがないか、の3点です。公表の前に、少なくともこの3点を確かめます。

  1. 参加した構成員に内容を確認してもらい、受けた修正を反映したか(手引き p.14)。
  2. 利用者、家族、構成員の名前が残っていないか。本文だけでなく、見出しや表、いっしょに公表する資料も見ます。
  3. 住居の名前、性別、年齢、病名、行動、日付などを組み合わせて、個人がわかる記述がないか。個人が特定される部分は、議事録から削除するなどの配慮が求められています(手引き p.14)。

あわせて、次のことも確かめておくと安心です。

  • 公表の方法:ホームページや広報誌への掲載、事業所内の掲示など、多くの方が見られる方法になっているか(手引き p.14)。
  • 資料の回収:個人情報が書かれた会議資料を、会議の後に回収したか(手引き p.10)。
  • 記録の保存:グループホームの場合、記録を5年間保存できるようにしてあるか(解釈通知)。

手引きは、将来は議事録を「障害福祉サービス等情報検索」に載せることも考えられる、としています。いま載せることが求められているわけではありません(手引き p.14)。

Renkei でできること

Renkei では、メモや文字起こしから議事録の下書きを作れます。登録した構成員や利用者の名前は、AI に送る前に置き換えます。名前以外の手がかりが残っていないかは、公表の前に上の3点で確かめてください。できた概要版は公表用のページに載せ、ホームページがない事業所でも、URL や QR コードで案内できます。

出典・参考資料

制度に関する記載は、厚生労働省の資料等をもとに整理したものです。実際の運用や基準を満たしているかどうかの最終的な判断は、指定権者(都道府県・市)の指導に従ってください。